●イ・イ紛争
今回のイランの攻撃は相当温和な行動だった。わざわざミサイル発射をイスラエルに事前通報し、かつ攻撃先も比較的被害が少ないと思われる地区を選定している。イラン国内の世論に気遣って止むなくやったのである。
イスラエルも、その意向は十分認識しているし、バイデンからイラン攻撃には関与しないとの警告もあった。米国にしても、ウクライナ・ガザ問題で振り回され大統領選も近いので正直構っておられない状況だ。
メタニヤフも苦しい立場は同様だ。選挙をやれば負ける可能性が大であるし、報復を望む国民も多い。
地政学的に見ると両国の間にはイラクがあり、シーア派が6割、スンニ派が2割でイランとは相性が悪い。サウジもスンナ派が多くイランとは犬猿の仲。
イスラエルは周辺に友好国は無い。
そうなると攻撃は両国とも空爆戦中心になるだろう。イランはロシアを宛にしたいがウクライナで余力はない。ヒズボラ・フーシ派も精々ゲリラ戦だ。
イスラエルは核攻撃が可能だが核使用をすれば多分西側諸国から総スカンを食らうだろうしイランが核保有している可能性も高い。
多分イスラエルは本格的な反撃はしない。本気でイラン国民を怒らせるとパレスチナどころの騒ぎではなくなる。更に宗派が異なるとは言えイスラム諸国が結束することは目に見えている。
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