石井妙子氏の「女帝 小池百合子」2020年6月版文藝春秋を読んでみました。
私は新刊本は原則読まないことにしています。この習慣は昔からで基本的に書籍は信用していないからです。
高校時代、教科書に載っていた「源氏物語」は面白いものではありませんでしたが一応は読みました。当時世間知らずの自分が感じたことは女性の怨念の恐ろしさで、あのような作品は男には書けないだろうと思いました。
本誌「女帝 小池百合子」も暴露本の一種ですが、著者の石井妙子氏と小池氏がカイロ時代同居したという早川玲子?は「源氏物語」に登場する鬼女そのものである印象を受けました。
鬼女と言っても能楽の「黒塚」に出てくる鬼女には深い悲しみがあり、「安珍清姫」も同様です。
ただ、石井・早川はいけません。
救いが無い鬼女です。
女帝はカイロ時代、親からの潤沢な資金援助は無く、向学心も弱いなかで、イスラム社会で生き延びることは大変であったと考えます。私はサウジアラビアで生活をしていたので若干エジプトの方が女性には優しい社会であったことは認めます。イスラム社会では儒教の考え方は通用しません、全部とは言いませんが。
女帝は、何もかも振り捨てて生き延びてきた。カイロ時代後もあらゆる機会を利用し恥も外聞もない状態で己の利権を築き上げてきた。そこには儒教など入り込む余地はありません。女帝には仁も徳もあるでしょうが女傑には不要です。
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